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株式会社 武田染工場 NEO JAPAN STYLE 武染_ロゴ/コンセプトブック

武田染工場は今からおよそ300年前の享保年間(1716~1736)、初代「市左衛門」が広瀬川のほとりの堰場〈どうば〉(現/河原町・宮沢橋付近から国道4号線までの広瀬川周辺)と呼ばれる場所で、染物屋を起こしたのが武田染工場の始まりです。明治27(1894)年には、11代「市左衛門」が、現在の南材木町(南染師町隣接)に工場を移転、仙台における染物屋としての歴史をいまに伝えています。2015年、老舗染物屋として新しい取り組みとなる、オリジナルブランドの立ち上げに伴い、 ブランドロゴの開発を皮切りにコンセプトブック、オリジナル手ぬぐい・帆前掛けなどのデザインを担当させていただいています。

伝統の造形と機能美を込めたプロポーションと、染め型文字の装飾性を取り入れたロゴデザイン

ロゴデザインには染めに関わる形や文字、伝統要素を取り込み染物屋としてのアイデンティティーを表すデザインを目指しました。ひとつは、基本的な手ぬぐいのサイズである縦横の比率をロゴのフォルムに転化し、今に受け継ぐ伝統的な“手ぬぐい形”を踏襲しました。もうひとつは、染めの型紙より着想した染め型文字(ステンシル文字)を採用し染めの伝統手法と装飾性を取り入れました。ブランド表示に対応したセットタイプを整理・検討し、さまざまなブランドツールに水平展開しています。

300年と1日。伝え続けるものたち。

コンセプトブックでは「300年と1日。伝え続けるものたち。」のメッセージを冒頭に、武田染工場の主要商品である手ぬぐい、帆前掛けの案内の他、今では希少な伝統染色技法となった「注染(ちゅうせん)本染め」「硫化染め」をご案内しています。また、染色について工程の紹介も添えて、昔ながらの染物の使いやすさや、職人の手で一枚ずつ染め上げられる深い色合いといった、生活に寄り添う染めの魅力を発信した内容になっています。(以下、コンセプトブックより)どんな老舗も、心を尽くした1日の積み重ね。私たちはそれを大切に、目まぐるしく変わる時代のなかでひとつひとつ、職人の手をかけた昔ながらの染色法「注染」と「硫化染め」にこだわり、先人の想いと向き合う本物ならではの素晴らしさを、いまに伝え続けています。老舗の使命を、今日という1日に込めて。ふるさと仙台の誇りとともに。

 

紙の厚さや発色、手触りから匂いまで。印刷物の特徴を活かします

印刷物にはさまざまな情報が含まれています。視覚的な情報は勿論のこと、紙の厚さやインクの発色、手触り質感、匂いまで。たくさんの情報がつまっています。デザインを通して発信する情報に相応しい印刷に配慮しています。印刷は仙台印刷団地内に構える今野印刷さまにご対応いただき、手しごとを伝える製作現場や、染色独特の奥行きのある風合い、職人の方の真摯に取り組む様子に配慮しています。(写真:印刷立会いより)

 

Logo, Concept book
2015-
AD: Norihiro Itoh
D: Norihiro Itoh, Michika Anbo
C: Kumi Takahashi
P: fog _ Maki Onodera